中学1年生でルアーフィッシングを始め、派手なブラックバスとの対面を楽しみにしていたのだが、当時は中学生が自転車で手頃に出掛ける場所にブラックバスは居らず、宝の持ち腐れとなっていた。
もっとも、近くに野池がある様な場所で無かった事もあるが、ルアーの対象魚としては大阪城の堀に住む雷魚が一番身近であった。(当時のバスロッドでは歯が立たず、投げ竿を切って作った自作ロッドが主流でした。)
その他の対象魚としてはブルーギルも居たが、地元では広まり出した走りで小さいものしか居らず、もっぱらミミズで釣る池の魚としてしか認識されていなかった。(意外にも綺麗な魚として人気が高かったので、自宅で飼っている人も周りには居た。)
※ 当時、琵琶湖に何回かブラックバスやブルーギルを釣りに行ったが、今の様に何処でも釣れる魚では無かった。その証拠にモロコが幾らでも釣れたのは、もう遠い過去の思い出。。。
結局、ルアーを持っていても役に立つ場所が無く、必然的に海でのシーバスを対象とするように変わっていった。
海で使うスチールフックはあっと言う間に錆びる、それを嫌って手持ちのトリプルフックを錆び難いフック(カドミウムトリプルフック)に替えていった。
当時既にカドミウムがイタイイタイ病の原因だという事は知ってはいたが、名前が同じだけで病気の原因となる物質とは違うと思っていた。それよりも、鈍く銀色に光るフックはとてもカッコよく魅力的に見えていた。
で昨今、製品の環境調査に接する仕事をしている事もあり、RoHS指令6物質(PBBs、PBDEs、カドミウム、鉛、六価クロム、水銀)が有害であると知ると、ふとカドミウムフックが気になってしまった。
そう言えば、この手のフックを見掛ける事が無くなった。
気になって調べたら、ここ数年で買ったルアーにはこのフックは使われていない。
そうすると『やっぱり、いけないものだったのだろうか?』
その事に気付いてからは、この手のフックを全て交換して集めている。
※ 単に名前だけが使われていたのか、錆び防止目的で本当にカドミウムが使われていたのか、本当の事は判らない。色々と自分なりにも調べてみたが、釣り具メーカーが回収を進めている動きも見られ無い、なんだけれど日本国内のメーカーや代理店を構えているところを見ても、もはや売っている所は無いように思う。
現状ではニッカド電池の回収は行われているが、その他用途のものは回収されていない。
回収されていないという事は、焼却ごみとして扱われる事になるのだが、下記記事の事もありなんだかそのままゴミ箱に廃棄も気が引けてしまう。
(一応、鉄クズとして集めれば溶解して分別回収に繋がる可能性はあるようです)
社説:イタイイタイ病 あまりに長い解決の道
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