2012年9月13日木曜日

弄り壊し

ああ、なんと言う甘露な響きだ。

機械もんをばらして見ない事には気が済まない私が、小学校低学年からいったい幾らほど手痛い思いをした事だろう。

父親は修理も出来ないのに、大ぼら吹いて分解するタイプでした。

これを見ていて、低学年ながら機械を分解する技術を溜めこんでたんですねぇ。

やがてその興味は、機械の内部の仕組みへと移り、父親が分解して直せなかった機械を、ようく観察し、内部の仕組みを理解して、『どこが壊れているか』、『どのように直せばいいか』を自分なりに考え、少し修理が出来るようになりました。

そうすると、更に色んな物を修理するようになり、やがて父親へは修理の話が行かなくなり、家での修理担当は私になりました。

高学年ぐらいになって、隣近所からも修理依頼が入るようになり、そのころは『自分の進む道はこれだ』って思ってました。

中学生当時でオーディオに目が行き、やがてその虜に。

壊れたオーディオを修理して、お金を貰う事もあったなぁ。

が、高校生の時のウォークマンの登場で挫折。

買ったその日にばらしたのはいいが、流石に小さいネジ等てんこ盛りで、これは戻せずえらい目にあいました。(涙)

で、代わりに買ったのは所謂AI○Aの形だけ真似した奴、音が全然ダメだったよねぇ。

以降、IC等でブラックボックス化された所以外は、ジャンク品を買ってパーツ移植したりして色々修理をこなしてました。

でもねぇ、微妙に使えると思った奴でも、ロット毎に微妙にサイズや形が違うときがあるのよねぇ。

知らない間に設計図が変わっているらしく、見た目に同じでもパーツに書いてある№が違う。

微妙なあたりが変わるので、多分見た目に判らないぐらい、微妙な変更があったんでしょうね。

ユニット単位では変更が無いんだけど、中のシャフトの径や、ギア部分の歯の山なんて、外観には違いが無くても結構ロット単位で変わってる。

結局、自転車でも・車でも・リールなんかでも製造ロットの違うパーツは、微妙な相性があると思っていい。

複数の部品を取寄せて、組み合わせで良いものを選ぶ。ISOの規格ではばらつきが認められているので、+目に大きい物と-目に小さい物の組み合わせが良い訳が無い。

ABUのファクトリーチューンなんて、過去には工場のおばちゃん達が『これは動きが渋いから替えよう』とかしていたのを、また始めただけ。

今は、ロットのばらつきはある程度OKとして、ろくに検査もせずに組み立てるから、当然動きの悪い物もある。(それでも合格品なんです)

それは的確に値段にも反映されている。(考え的には、FTは昔の作り方・普及品は新しい作り方)

※恐れずに言うと、これを徹底的にやるからBCX等が出来るんやで(値段1/5以下)。



車の部品もそうや、ばらつき範囲大きいから修理とかで、『交換した部品が悪い』って初期クレーム付けたら、直ぐに交換して戻って来よる。

作った物に対して自信もプライドも無いねん。


1 件のコメント:

  1. >作った物に対して自信もプライドも無いねん。

    作り手の意識で改めて考えて見ると、ちょっと違うと言う気がして来た。

    ワールドワイドで見ると、顧客の要求する品質はそれでええねん。

    部品の立て付けの微妙な隙間が気になるのは、日本人ぐらいやねん。

    日本の携帯電話見てみぃ。

    パネル接合部、きっと隙間無い筈や。

    韓国の携帯電話見てみぃ。

    中のLEDの光、隙間から漏れとるやん。

    使うにあたってなんの問題があるねん。

    そんなとこ、拘って作ってるのに、そんな製品と価格競争してる日本。

    そりゃ無理出てくるわなぁ。

    そんなばらつきの許された作りになってる製品に対して、過度の品質を要求する日本人。

    そりゃ、要求レベルが違うから上手いこといかんわ。



    かのフェラーリ見てみぃ。

    今だに新品の補修部品、ネジの位置ずれとるやん。

    上手いこと調整して組むのもプロのうちって意識持っとるから、そんでええねん。(笑)

    それが嫌やったら、アホほどパーツ揃えてマシな組み合わせで使うか、削ったり位置あわせして使えばええ。

    そんなとこや。

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